いきいき健康らいふ
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2007年08月01日(水)  プール熱と結膜炎
 プールの季節に聞くことの多い「プール熱」。夏風邪の一種で、夏にプールの水を介して子供たちの間で流行することが多いので、「プール熱」と呼ばれます。アデノウイルスというウイルスが原因の病気で、正式な病名は「咽頭結膜熱(いんとうけつまくねつ)」といいます。
 この病気は文字通り、「咽頭炎」(喉の炎症)と「結膜炎」(眼の炎症)の症状が特徴的です。まず、「咽頭炎」の症状としては、39〜40度の高熱が4〜5日続き、喉の強い痛みなどがあります。一方、「結膜炎」の症状としては、目が赤い、痛くて目を開けているのがつらい、メヤニが出る、などがあります。他に、風邪に似た頭痛、腹痛、吐き気、下痢などの症状を伴うこともあります。
 この病気は伝染力が強いので、流行時には注意が必要です。予防策としては、プールから上がったらよく目や手を洗う、シャワーでプールの水をよく流す、などが効果的です。感染はプールだけではなく、通常の生活の中でも唾液(飛沫)によっても感染するので、プール熱と診断された方の周りの人はうがいや手洗いを入念にする必要があります。すでに病気になっている方は周囲の方との接触をなるべく避け、家ではタオル、洗面器、食器などを家族で共用しないこと、などに注意しましょう。
 治療については、アデノウイルスに直接作用する薬はないため、内科や眼科などでは主に症状を緩和する治療が行われます。熱や痛みには解熱鎮痛の内服薬、眼の症状には点眼薬を用います。お薬で症状を和らげて、休養をしっかりとる事で体力と共に低下してしまったウイルスを追い出す力(免疫力)が回復し、およそ1〜2週間で治ります。お子さんであればまずは小児科を受診し、そこから眼科を紹介してもらうとよいでしょう。大人も眼の症状が強ければ内科だけでなく、眼科にも相談しましょう。

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参照ホームページhttp://www.cojin.org/hfoc/
医療法人社団浩仁医会
水天宮藤田眼科・八丁堀藤田眼科 理事長 藤田 浩司
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